舞踏市
1971年、舞踏の開祖である土方巽の元を離れ、世界中に舞踏の菌を撒き散らした天才・石井満隆。
ある日、彼は「土方が完成させられなかった舞踏を、我々が終わらせねばならない」とつぶやいた。
恐らく最期になるであろう、石井満隆と才能ある若手四人による命懸けのデュオ。
歴史の目撃者になれるのは、たったの四十人。
老師・石井満隆氏に最愛の意をもって此の言葉を贈りたい。
《頼むから、舞台上で死んでください》
日程:2015年4月3日(金)、4日(土)
会場:キッド・アイラック・アート・ホール(東京都世田谷区松原2-43)地図はこちら
料金:各回 前売1,800円/当日2,000円
予約:ページ下部の予約フォームから、もしくはメール(reserve@gigmenta.com)にてお申込みください。メールでのお申込みの場合は、お名前、予約回、ご人数、電話番号を明記ください。
※どのような形になるか未定ですが、石井満隆は公演の全回に出演予定です。
※石井満隆がかつて青森の青南病院で行った舞踏療法のインタビュー記事を配布することが決定しました。公演各回で配布いたします。このインタビュー記事は今回が初出となります。
《公演スケジュール》
4月3日(金)19:30〜 石本華江
4月4日(土)13:00〜 杉原信幸
4月4日(土)16:00〜 中西晶大
4月4日(土)19:00〜 ラヴィ
※各回入れ替え
※開場は開演の20分前となります。
石本華江
写真:谷口雅彦代々日本舞踊を嗜む一家に生まれるが、4歳にてダンスを志望。石本家に反乱を起こす。以来ジャズ、モダン、コンテンポラリーダンスを行い、1999年松山より、ダンサーを目指し上京。ジャンルレスな独自のスタイルを築くことを目指し、演劇、インド、ジャワ舞踊なども始める。2002年より舞踏家和栗由紀夫氏に出会い、以来全作品に関わる。2003年より、Co.山田うんのメンバーとして活動に参加する。東洋的な身体性とボーダーレスな感覚で、舞台上での存在感の強さには定評がある。
主な客演としてレニ・バッソ、パパ・タラフマラ、冨士山アネット、木ノ下歌舞伎の作品。ソロ舞踏作品『半分少女』は2011年アジア、ヨーロッパ8カ国ツアーを行った。他にも映画や演劇での振付、または写真モデルとしても活躍するなどその活動は多岐にわたる。現在ミュージシャンとのコラボレーションユニット「妄人文明(ワンニンブンメイ)」の振付家でもある。
杉原信幸
1980年長野県に生まれ、東京阿佐ヶ谷に育つ。小さい頃より長野の深い森や雪、祖父に連れられ森の中の道なき道を掻き分けて茸採りをする記憶が、都会の生活になじめなかった支えとなる。東京藝術大学油画専攻にて学び、デュッセルドルフに一年留学、絵画を学ぶ。帰国後、やむにやまれない衝動によって、足元が舞台になるような、自らを人前にさらす一人マツリパフォーマンスを行う。詩人の吉増剛造と出逢い、早稲田大学のゼミに参加、折口信夫の民俗学やジャンルを横断する在り方を学ぶ。日本各地の縄文遺跡、沖縄の御嶽など聖地を旅するなかで、奄美の島の祭の踊りに招きいれられ、踊りを始める。大野一雄の舞踏研究所を訪ね、その存在の美しさに打たれる。2010年より長野県大町市木崎湖畔で、ジャンルを超えた出逢いの場から創造を行う「原始感覚美術祭」を始める。旅する中で出逢った地自体が語り出すような人と自然の境界の場をつくり、身体によりマツリを行う。
中西晶大
写真:JK(写真日和)1980年、和歌山県に寿司屋の末っ子として生まれる。21歳の時にバックパッカーとしてインドを旅した時に入った映画館でカルチャーショックをうけ、俳優を目指す。帰国後、上京。映画、TVCM、雑誌、ラジオ、舞台などで活躍するが、自己の表現はこれじゃない!とやみくもに踊り始める。27歳の時に独学で舞踏を始める。独学が限界に達した29歳の晩秋、石井満隆に師事。2012年、自分は自力でどこまで生きられるのか?と疑問に思い、電気・水道・ガス無しのテント生活を始める。テントが潰れたので、自力で小屋を建て、再出発。そういった生活と向き合いながら、自己の表現を磨いている。
ラヴィ
多摩美術大学にて映像を学ぶ。虚飾と恍惚をテーマに映像作品を制作していた青き学生時代、舞踏家大野一雄氏のフィルムをみて「空間に溶ける身体」に驚愕。芸術を超越するのは個人の体感(実感)でしかないと思い、映像から身体へ。ショークラブダンサーとして働きながら悶々とするのち、舞踏家上杉満代氏の舞台で「身体の背後に出現する明確な風景」に共鳴し12年師事する。ソロ作品『ラビィソロ-わたしの中のたった一つを救出せよ-』、『休息日-HOLY DAY-』、『かえる』『ドドドカエル』『未来のイヴ』等を発表。つつましく、たくましく、なまなましく、これからの誰のものでもない舞踏をつくりたいと思っています。
石井満隆
1939年 香川県小豆島生まれ
1961年 日大芸術学部演劇科卒、在学中から3年間、石井漠にモダンダンス・バレエを学ぶ。この頃から土方巽に師事し、多くの作品に参加。
1970年 厚木凡人、邦千谷と共に「第2回舞踊批評家協会賞」を受賞
1971年 欧州に渡る。以後9年間、英、独、仏を中心に公演、ワークショップ、パフォーマンス、映画制作などで活躍
1980年 帰国。青森県青南病院にて日本初の「舞踏療法」を開始する。
以降、現在に至るまで数々の公演、ワークショップを国内外問わず行っている。
キッド・アイラック・アート・ホール
東京都世田谷区松原2-43-11
【アクセス】
・京王線/京王井の頭線・明大前駅より徒歩2分