2016年の東京からおよそ1万キロと500年を隔てた1516年のイギリスで出版された一冊の小説『UTOPIA』。トマス・モアによる当時のイギリスの世情を批判するようにして描かれた架空の国家の物語は今となっては単なる理想郷とは言い難く、ともすると画一化するせせこましい社会にも見える。
あの時から私たちは遠い理想郷を追い求め過ぎたのではないだろうか。
UTOPIAとは〈どこでもない場所〉ではなく、〈YOUとHERE〉なのである。
見果てぬ理想を追い求める前に立ち止まってみよう。
大切なのは目の前の〈あなた〉と私が立っている〈ここ〉なのだ。
出 展:小田島等、ひらのりょう
会 期:2016年7月3日(日)〜7月11日(月)[休廊日なし]
時 間:13:00〜20:00
会 場:HIGURE 17-15 cas(地図)
東京都荒川区西日暮里3-17-15
入場料:無料
ディレクター:ゴッドスコーピオン
キュレーター:青木彬
協賛:Gifted Agent/ Psychic VR Lab
プロフィール
小田島等
1972年東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒業。
1990年に「ザ・チョイス」入選。
専門学校在学中にイラストレーター、スージー甘金氏の元で修行。95年よりCD・広告・書籍装丁のアートディレクションを手がける。近年は展示活動にも重点をおいており、主な展覧会に個展「アイロニカルな肯定、その愛。」、the fascism [小田島等×長尾謙一郎]個展「Meltdown Expressionism」などがある。
ひらのりょう
1988年埼玉県春日部市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科卒業。FOGHORN所属。
産み出す作品はポップでディープでビザール。文化人類学やフォークロアからサブカルチャーまで、自らの貪欲な触覚の導くままにモチーフを定め作品化を続ける。その発表形態もアニメーション、イラスト、マンガ、紙芝居、VJ、音楽、と多岐に渡り周囲を混乱させるが、その視点は常に身近な生活に根ざしており、ロマンスや人外の者が好物。
ゴッドスコーピオン(ディレクター)
1990年生まれ。メディアアーティスト。Psychic VR Lab、渋家所属。魔術、テクノロジー、時間軸空間軸のフレームの変化をテーマにチーム、ラボラトリーと共に作品を製作。主な作品に2014年度文化庁若手クリエイター育成事業採択『Stricker』。VR空間ジョッキー作品『Spatial Jockey』東京リチュアルバンギアブドゥル氏との共作でVRリチュアル作品『NOWHERE TEMPLE Beta』。小林健太、中里周子との展示『ISLAND IS ISLANDS』にて『ISLANDS』。小林健太、Molphobia共作で映像作品『REM』等
青木彬(キュレーター)
1989年生まれ。東京都出身。首都大学東京インダストリアルアートコース卒業。在学中に「ひののんフィクション」「川俣正TokyoInProgress」などのアートプロジェクトの企画・運営に携わる。メインストリーム/オルタナティブを問わず、横断的な表現活動の支援を目指す。これまでの企画に「『未来へ号』で行く清里現代美術館バスツアー!」、「うえむら個展 ここは阿佐ヶ谷」などがある。現在はTAV GALLERYのキュレーターとしても活動中。
HIGURE 17-15 cas
住所:東京都荒川区西日暮里3-17-15
WEBサイト:http://hgrnews.exblog.jp/
《アクセス》
JR山手線/京成線/日暮里・舎人ライナー日暮里駅 北改札西口から徒歩6分
JR山手線/東京メトロ千代田線/日暮里・舎人ライナー西日暮里駅 西口から徒歩8分